下田に住んでみて。

約2か月半、下田で暮らしてみて。
新潟と東京は、もうそんなに遠くない。 今ではそう感じています。
2018年の10月の下旬から現在2019年の1月後半まで約3カ月の間に、東京都世田谷区と新潟県三条市の間を4回往復しました、様々な用事で。 1度は新幹線で、その他3回は高速バス。 もうだいぶ慣れました。
金額が断然高速バスの方が安いので、こちらを使うことが多くなりますが、面白いもので、今となっては池袋に到着しても、バスタ新宿に到着しても、はたまた三条燕に着いても、何とも言えないホッとした感があるのです。 そう、とうとう、、、というより、いつの間にか、二つの我が家ができていました。
今現在、主に生活の中心となっているのは三条市内の下田地区と呼ばれる場所です。
ここに来たばかりの頃は、燕三条まで5時間近くバスで移動してきた後に更に車で3~40分かかり、コンビニまでも車がなければ行けないというショッキングな情報、、 心が折れるかと思いましたが。 世田谷の家から池袋へ行くのと変わらないのです。 いえむしろ、信号の少ない気持ちのいい道をドライブして行けるのです。 そしてだんだん生活に慣れてくると幾つかあるスーパーマーケットを、買う品物の値段や曜日別の安売りなどで選んだりし始めます。
もう、生活の不便さは感じていない自分に代わっていました。

自分の未来について考えるとき、人はきっと真剣にならざるを得ないし、真面目に、仕事、社会、お金、年齢、家族、友人、その他に向き合うのでしょう。 それはたぶん大前提。
でも、集中しすぎると視野が狭くなることはよくある事です。
木を見て森を見ず。 なんて言葉もあります。 日本には、まだまだいろいろな場所や生活があるのです。 きっと世界にはもっとあるでしょう。
ある脳科学者が言っていました「ここでできなかったら、どこ行ってもできないぞ!」
と言うのはウソです。と。
世界はそんなに狭くない。と。
誰かが田舎はパス、、と言ったから自分にも田舎が合わないとは限らない。
僕のように、二つ目の帰れる場所が誕生する可能性は大いにあります。

何年か前から、「もっと地球を満喫したい。」という思いが心に芽生え始めました。

年が明け約一ヵ月が過ぎ、雪国が少し本気を出してきた感じ、、、太陽はほとんど顔を出すことなく、雪の積もった地面と白く曇った空。 寒い。 そして白い。 ひたすら白い。
家の前に止めてある車を道路まで出すために雪除けをしなければならない。 腹の底の方から静かな笑いが込み上げてくる。 嬉しい。 今までやったことのない作業。 スノーダンプを積もった雪の下へ押し込む。 嬉しい。 東京では使ったことのない道具。 防寒着の中は汗だくだ。 僕はスキンヘッドだから、汗は髪の毛にせき止められることなくダラダラと真っ直ぐ流れ続ける。
ほんのほんの一欠片かも知れないけれど、これは欲しかったモノの一部だろ?
生きてる気がするかい?
この世に生まれてきた意味を解りたいのだとしたら、実感のないモヤモヤした時間を長く過ごしすぎるのは、勿体ない。 危険だ。 分らなかったら足掻こう。 最悪、最後まで分かんなかったらどーする?

うん、大変な思いをしに人生の旅に出よう。 大変な方を選んでみよう。 自分の心も体も使い切る人生の旅を生きたい。
その一歩目がこの下田から始められたことに、感謝の表しようがありません。 下田の自然。親切な人たち。 本当にたくさんの方々のご協力、ご厚意、優しさに支えられた日々でした。
かけがえのない時を過ごしました。

下田は素晴らしいところです。
ありがとうございました。

profile / 金子洋一 49歳
しただ塾4期生最年長疲れた

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