「人生行動」とりあえず、思うところへ動いて進んでみる。

以前、ある本で「迷ったら、とにかく前へ出る」という言葉に出逢いました。この言葉は、その時私の中にとても響きました。昨年の10月、私は3ヶ月間新潟県三条市で暮らし、学んでみるという選択をしました。それから2ヶ月半が経った今、私が地方へ来た理由ときっかけを少し綴ってみたいと思います。(新潟を地方とよんでいいのかは分かりませんが、、)

大学を卒業してから3年間、私は大阪で働いていました。関西にいた頃はビルが立ち並んだ中を通勤し、マンションから見える風景180度も灰色のビルや大きなマンションばかりでした。そこから見える空は狭く感じられ、緑もなかなか見えないといった環境で心なしか自分の気持ちも狭くなっているように感じていました。

元々自分が知らない土地を訪れたり新しいものを見たりすることが好きで、社会人になってからも時間ができれば旅行に出掛けていました。国内旅行では田舎の景色を見に行ったり地方の名所を訪れたりと日本の地方に出向くことが多く、その中で地方には変わらない風景や昔からのもの、歴史やその街を詳しく知る人がたくさんいることに気付き始めました。

国内を色々とまわるうち、地方には魅力的なものが多く存在しているのに、実際のところではそれを知り発信できる人材が少ないのでは、と思うようになりました。その頃から地域活性化に興味を持ち始めたのですが、大学で学んだ訳でもなく、そのような職種に就いたこともなかったので、まずは地域について学んでみたいと考えていました。

地域活性に興味をもち始めてから、3年働かせてもらった会社を辞め違う方向に進んでみようと決めましたが、次の仕事もとりあえずは関西で探し、あと2~3年は関西にいてその後地方に行って働き生活するのかな、と漠然と思っていました。そんな風に考えプログラムや仕事を探していたところ、当初は徳島で地域活性等を学べるプログラムを見つけ、応募するつもりでいました。候補として現在の新潟でのプログラムも頭の隅にはありましたが、その時点では徳島が第一候補でした。しかし不思議なことに、そのタイミングで新潟を訪れる機会がやってきました。

仕事を辞め、時間があるうちに海外旅行をしようと友人と計画をたてたのですが、大阪に大型台風が直撃しキャンセルせざるを得ない状況となってしまいました。その代替案として友人と東北を一周することにし、その旅の帰りにLCCが就航しているという理由だけで帰路の便を新潟空港に設定しました。新潟のどこかを目指すという訳でもなく、ただ帰りの飛行機に乗るためだけに旅の最後の夜を新潟での宿泊にしました。

実際に新潟に着いたのは旅行最終日の前夜で、夕飯と翌朝駅の周辺を少し散策しただけでした。しかし、その夜になぜか私は新潟県にピンときてしまったのです。「あっ、ここかも。」ただそういう風に思いました。空気感や食、人、土地を垣間見ただけなので自分でもとても不思議でしたが、数時間しか滞在しなかった新潟が、この時から私の中で次に進む場所か、と認識するように変化していきました。

偶然のような出来事でしたが、今になって思うのはこれも結局は自分の選択であり、また起こるべくして起こったのか、と改めて実感しています。いま新潟に引き寄せられ数カ月を過ごして思うことは、直感は当たるんだなー、信じて良かったということです。貴重な仲間や地域で実際に活躍されている方々に出逢い、まだ2ヶ月ではありますが選択肢は広く、それを決めるのは最終的には自分であること、また環境を変えれば考え方や物の観方が変わることなど、行動してみて得られるものがとても多いことに自分でも驚いています。

新潟へ来る前は自分自身が田舎出身ということもあり、正直なところやはり地方には若者や選択肢が少なく、狭いコミュニティになってしまうのではないかと少しひっかかっていました。しかし実際に三条市に来てからの印象は、街や地域としても移住や新しい人の受け入れに積極的で受け入れに慣れていること、また新しいことを三条で始めてみようという意欲的な若者が多くいると感じています。

また都会では出来そうにないと思っていたことが、こっちに来てからは出来るんじゃないか?と思うようにもなりました。来る前には少ないと思っていた選択肢が、こちらに来てからは多方面に広がっている、可能性があるのかも、と感じられるよう変化しました。

そしてやはり、自然の豊かさをひしひしと感じています。三条市に来てからは、上を見上げれば空が360度広がっているという、本当は当たり前の光景が自分の真上に現れ、自然の中で生きていることを思い出しました。自分が学んでいる場所は、目の前に標高1,293mの粟ヶ岳という綺麗な山がそびえたっています。自然を目の前にして学んだり働いたり出来るというこの環境は、本当に貴重で有り難いなと日々感じています。

大阪での生活に一旦幕を下ろし地方に来ましたが、方向が明確に定まっていなくてもとりあえず動いてみていいと、私は思います。動いた後に失敗したらこわい、上手く進まなかったらどうしよう、この選択肢は正しいのか。新しい方向に進むときに不安はでてきます。でも、やっぱり動くことに意味があったと、今そう思えています。

転職や進路を変えることに迷ってなかなか進めない人は多くいるのではないかと思います。しかしこの記事を書く意味として、未熟な自分がこのようなことを言うのは畏れ多いですが、私と同じように迷い、どの道が正解なのかわからなくなっている人に動いてみてほしい、ということを伝えたいです。わからなくてもいいから、直感でもいいから、少しでも気になる方向に進んでみる、少しでも前に動いてみることを選んでみてほしいのです。

私自身もまだ明確に進路が決まった訳ではなく、いまも色々と考えることはありますが、迷ったら、とりあえず行ってみる、とりあえず動いてみる。

人生一度きり。自分らしくハッピーになる方向へ、動き続けていきたいと思います。

profile / sugimoto
しただ塾4期生  これからもハッピーに生きていきます

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